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MapInfo® Pro

ワールドワイドで活躍中の地理的分析の使えるツール

MapInfo® Proは、情報とその地理的な関連性をビジュアライズするためのソフトウェアです。MapInfo® Proを活用すれば、データとその地理的な関係を容易かつ素早く視覚的に理解することができます。その成果をチームで共有することができれば、単なるデータが使える情報として活用できるようになります。

プレミアムサービス

MapInfo Pro プレミアムライセンスでは、以下の(オプションの) プレミアムサービスを使用できます。

  • Bing 道路をマップに追加– MapInfo Pro はMicrosoft® Bing™ 道路をサポートします。MicrosoftBing レイヤを1 回のクリックで簡単にマップに追加できます。
  • 指定した位置へジャンプ– 指定した位置へジャンプ機能は、住所や場所の名称に従ってマップの中心位置を新しい場所に移動する機能です。

これらの機能は、トライアルの評価期間でも使用できます。評価版をインストールすると、30 日間の試用期間中、MapInfo Pro を制限なしで利用できます。

アドバンスドライセンス

MapInfo Pro アドバンスドライセンスを利用すると、高品質なラスタ表示と、グリッドベースの空間情報分析が可能になります。
アドバンスドライセンスは、複数のデスクトップおよびサーバ製品にわたって再利用可能なコアラスタエンジンを提供することによって MapInfo Pro の機能を拡張します。MapInfo Pro アドバンスドの特長は以下のとおりです。

  • 非常に大きなグリッドファイルに対する高い性能を実現
  • すべてのズームレベルでデータを効率的に表示
  • 同一ファイル内で数値データと分類データの両方をサポート
  • グリッド形式とイメージ形式をサポート
  • 大きすぎてメインメモリに収まらない大容量ラスタファイルを用いた高性能分析、処理、複雑なワークフローを提供
    MapInfo Pro のアドバンスドライセンスを購入していない場合(スタンダードバン)は、以下に示すラスタエンジンの基本的な機能のみが使用可能です。
  • サポートされているラスタ(MRR、ERS、ASC、GRD、GRC など) を開く操作
  • ラスタ情報
  • 統計
  • セル値
  • 疑似カラー
  • RGB カラー
  • カラーストレッチ
  • 起伏陰影
  • 変換
  • コピー
  • 削除
  • 名前の変更

MapInfo ProAdvanced ラスタ機能の概要

ラスターデータを処理するための独自の機能を含む、主要な機能の説明

MapInfo Pro Advancedは、ラスターデータの視覚化と分析をサポートするために特別に開発されたMapInfoProの拡張機能です。
この新しいエンジンは、GISプロフェッショナルがグリッドおよび画像データを使用する方法に革命をもたらし、効率を劇的に向上させます。これは次世代のラスターグリッドベースのエンジンおよびデータ形式であり、従来の品質のトレードオフなしに高速処理を提供します。

MapInfoProと緊密に統合された使いやすい新しいインターフェイスを備えています。
多重解像度ラスター(.MRR)データ形式は、非常に大きなラスター/グリッドデータセットで非常に高いパフォーマンスを提供します。制限は基本的にディスクストレージ容量です。
テラバイトもの大きさのグリッドが正常にテストされました。パン、ズーム、色の変更、陰影起伏の変更、さらにはブレークポイントの動的な変更などの表示パフォーマンスは、ほぼ瞬時に発生します。
このテクノロジーは、統合されたスパースデータのストレージをサポートします。ラスターデータの変更はこれにより処理でき、効率的なメモリ管理にも役立ちます。
MapInfo Pro Advancedはピラミッド化を提供し、すべてのズームレベルでデータを効率的に表示できるようにします。グリッドおよび/または画像フォーマットをサポートします。
MapInfo Pro Advancedを使用すると、以前は多くのソフトウェアパッケージが必要だった方法でデータを処理および表示できます。
このテクノロジーは、統合されたスパースデータのストレージをサポートします。ラスターデータの変更はこれにより処理でき、効率的なメモリ管理にも役立ちます。

MapInfo Pro Advancedは、特に高品質のラスター視覚化と分析のために開発されたMapInfoProの拡張機能です。

MapInfoProの高度な機能の概要

ラスタデータを表示して情報を明らかに

MapInfo Pro Advancedには、強力な表示オプションを備えた優れた機能があります。

MapInfo Pro Advanced 表示オプション

カラーストレッチツールを使用すると、データストレッチを通じてグリッドの外観を変更することにより、ラスターグリッドの表示を強化できます。
これは、データを視覚的に提示するための強力なツールです。色間のブレークポイントは動的に設定でき、リアルタイムで変化を確認できます。

ラスタの外観を向上

例えば、航空写真を改善するために、Proユーザーは再サンプル手法を使用してラスター表示品質を向上させることができます。再サンプル方法は、ラスターデータの歪みを減らし、ラスターデータの表示を強化します。
元ラスタファイルの個々のピクセルの解像度を超えてズームすると違いに気付くことができます。元ラスタデータに再サンプル手法を適用すると、ユーザーはラスター内の領域を拡大して、表示品質の違いを確認できます。

100%を超えてズームすると、以下に示すように、ピクセル化されたエッジが表示されます。

ラスターデータ表示例

再サンプル表示が有効になっている場合、ラスタ画像が下に表示されているように、個々のピクセルの解像度を超えてズーミング場合でも滑らかで高品質な外観を維持します。

ラスターデータ表示例

可視領域機能を使用すると、マップ内の標高の変化に基づいて、ラスターマップに照明効果を追加できます。このツールは、DEMやその他のグリッドファイルでの照度、強度、影などの太陽の効果を模倣するために簡単に使用できます。

ラスターデータ表示例

新しいハイライト機能により、光沢のある外観とコントラストの向上が追加され、データの詳細が強調されます。

ラスターおよび画像データの操作

MapInfo Pro Advancedには、ラスターおよび画像データを操作するための多くのツールが含まれています。

ラスタ分析

MapInfo Pro Advanced ラスターおよび画像データを操作のツール

処理

変換

入力したラスタデータセットを Multi-Resolution Raster (MRR) やその他のラスタ形式に変換できます。保存効率の目的で、ラスタ データを別のタイプのラスタ データに変換することが必要になる場合があります。例えば、ラスタを MRR に変換するとき、MapInfo Pro Advanced でサポートされる各種の圧縮方式や圧縮レベルを適用することができます。MRR 形式では、ディスク領域を節約しながらパフォーマンスを維持する予測符号化が使用されます。ラスタを他のソフトウェア製品で使用可能にするために変換が必要な場合もあります。

再サンプル

ラスタの再サンプリングは、元のラスタ データセットとは高さや幅の異なる新しいラスタ データセットを作成するために使用する技術です。再サンプルツールを使用すると、ラスタ サイズを大きくしたり小さくしたりすることができます。セル サイズを小さくすると、ラスタ サイズおよび結果として得られるラスタ出力は大きくなります。元のラスタから配置の異なる新しいラスタ セル ラスタを作成することが可能になります。

再投影

再投影ツールは、ラスタ データセットの投影法を別の投影法に変更します。ラスタを再投影するには、次の項目を指定する必要があります。

  • 新しい投影法
  • 3つの補間法のうちの 1 つを選択する
  • 新しいセル サイズ

入力ラスタを別の投影法に再投影すると、.TAB ファイル、新しいラスタ ファイル、新しい .ghx ファイルが作成されます。これらの新しいファイルには、新しい座標系とセル サイズに関する情報が含まれます。再投影するときには、次の補間法の 1 つを選択できます。この機能は、バッチ処理モードでも使用できます。

クリップ

入力ラスタ データセットの空間サブセットを作成するプロセスです。ユーザ定義の範囲に基づき、入力データの一部を抽出できます。出力には、その範囲に交差するセルが含まれます。定義した範囲の内側または外側を残すようにラスタをクリップできます。クリップする領域は、以下のいずれかの方法で指定できます。

  • マップに長方形を描画します。これにより、[マップ範囲の座標] ボックスに境界の値が自動的に入力されます。
  • 1 つまたは複数のポリゴン オブジェクトが含まれる出力図形ファイルを挿入します。

範囲の座標には、入力ラスタの座標と同じ投影法を使用する必要があります。

マージ

複数のラスタを 1 つの出力ラスタにマージできます。オーバーラップするエリアについては、データ処理オプションを選択できます。 最適な結果を得るには、すべての入力ラスタが同じ投影法を使用する必要があります。マージツールではさまざまな座標系のラスタをマージできますが、パフォーマンスを高めるためには同じ座標系のラスタをマージすることをお勧めします。

ラスタ化

リージョン/ポリゴン オブジェクトを含む MapInfo TAB ファイルをラスタ ファイルに変換します。出力ラスタ ファイルは、数値または分類フィールド タイプのファイルにすることができます。分類タイプの出力ファイルを作成するには、入力 TAB ファイルから文字タイプのフィールドを選択する必要があります。数値ラスタは、文字フィールド タイプまたは数値フィールド タイプから作成できます。ラスタ化ツールは、入力TAB ファイルのリージョン/ポリゴン オブジェクトのみを処理します。ポイント、ライン、テキストなど、他のオブジェクト タイプは無視されます。

アライン

ラスタの位置を別のラスタと揃えてセル サイズ、原点、および投影法を照合したい場合に使用します。位置を揃えるには、1 つ以上の入力ラスタと 1 つのプライマリ ラスタが必要です。入力ラスタは位置を揃えたいラスタ、プライマリ ラスタは基準として利用するラスタです。2 つのラスタの位置を揃えて、ラスタのジオメトリを別のラスタと照合します。[揃える] 操作によって作成される出力ラスタにプライマリ ラスタのセル サイズ、原点、および投影法が捕捉されます。選択したラスタ ファイルに複数のフィールドやバンドが含まれている場合は、[フィールド、バンドの選択] ドロップダウン リストが表示されます。このドロップダウン リストからフィールドを選択できます。

コンバイン

複数の入力ラスタ ファイルをマージして、1 つの複数フィールド複数バンドの MRR (Multi-Resolution Raster) にすることができます。連続、分類、画像、イメージ パレットなどすべてのフィールド タイプを 1 つの MRR ファイルにマージできます。例えば、オブジェクトマージツールを使用して、単一フィールド単一バンドの連続ラスタ ファイル 3 つから、高度と傾斜角と傾斜方位を表す 3 つのバンドを持つ 1 つの出力ラスタを作成することができます。また、複数フィールド複数バンドの入力ラスタもサポートされます。

分析

ポイント参照

1 つまたは複数の入力ラスタからポイント位置のすべてのセル値を抽出し、これらの値をポイントの属性として TAB ファイルに書き込みます。これにより、TAB ファイルにはラスタ ファイルのセル値が入力された新しい列が追加されます。ポイント参照は、複数のラスタに実行できます。その場合、出力テーブルにはラスタごとに新しい列が追加されます。ポイント 参照 ツールを使うと、各入力データ ポイントの位置にあるセル値をラスタから取得できます。セル値は、ラスタの最初のフィールドとバンドのみから抽出されます。分類ラスタの場合はクラス ラベルが抽出されます。

リージョン統計

入力ベクトル ファイル (MapInfo TAB ファイル) に指定されたリージョンを一連の入力ラスタ ファイルと照合して検査します。入力 MapInfo TAB ファイルに定義されたリージョンの基盤となるラスタ ファイルを検査し、選択された統計値を計算できます。出力として、計算された統計値が含まれる MapInfo TAB ファイルが生成されます。この出力ファイルには、入力ファイルから取得されたジオメトリ オブジェクトと各フィールドに関する統計情報が含まれます。統計値は、入力ラスタの最初のフィールドとバンドのみから計算されます。リージョン統計ツールは、リージョンのみを処理します。入力ファイルにリージョンではないジオメトリが含まれる場合、そのオブジェクトは出力 TAB ファイルにコピーされ、その列には無効な値が設定されます。

ライン統計

入力ラスタに基づいてラインまたは折れ線から生成されたサンプルの統計属性を計算します。サンプル ポイントが、ラインまたは折れ線とラスタの範囲が交差する部分に生成されます。サンプルの距離は、[サンプル数] フィールドに指定された値から計算されます。2 つのサンプル ポイント間の距離がラスタのセル サイズに満たない場合、そのサンプル ポイントはセル サイズに基づいて生成されます。統計は、ラスタからのサンプル ポイント値に従って計算されます。

ラスタ計算ツール

入力ラスタにおける 1 つまたは複数のセルごとに数学演算と論理演算を行える高性能なツールです。演算子や関数を用いた算術計算を実行したり、選択クエリを設定したりすることが可能です。入力としては、Multi-Resolution Raster ファイル (.mrr ファイル) やサポートされるその他のラスタ ファイルが使用できます。

等高線

ラスタのサーフェスから等高線 (等値線) を作成することができます。等高線ツールは、谷、丘陵、および斜面の傾き度合いなどの地形マップを描くために使用します。等高線の間隔によって高度の差が表されます。このツールは、高度に加えて、温度、降雨量、汚染、気圧などのデータの等高線もラスタのサーフェスから作成できます。等高線によって、サーフェス全体でデータ値がどのように変化するのかが示されます。

ポリゴン化

ラスタを閉じたポリゴンのフィーチャで構成されるベクトルに変換できます。[ポリゴン化] ツールは、ラスタを入力として受け取り、選択されたポリゴン化の方法に基づいて隣接セルを結合してベクトル フィーチャを形成します。[ポリゴン化] の出力は MapInfo .TAB ファイルです。出力の .TAB ファイルにはポリゴン情報が含まれています。入力ラスタ内のセルが広範囲に散らばっている場合は、それぞれ独立したポリゴンが作成されます。

可視領域

観測者から見えるリージョンと見えないリージョンを特定します。この分析では、数値高度モデル (DEM) の各セルの高度値を使って、特定のセルへの可視性または特定のセルからの可視性を確認します。このツールは、観測者の地点から見えるセルと見えないセルに関する詳細な情報を持つラスタを作成します。たとえば、可視領域ツールを使用して、いくつかの通信塔や中継塔からの空間的な可視領域を分析したり、展望台から山火事の位置を推定したりできます。

分類

ラスタ ファイルの分類は、ラスタ内の値、値の範囲、または値のリストを、新しい出力値に割り当て直す処理です。
分類は、データ分析における重要な要素です。以下のような場合に、データの分類が必要になります。

  • null 値のセルを除外する。
  • 分類体系の変更に応じてセル値を更新する。
  • ある値集合を、関連する値集合で置換する。

分類は、クラスの再割り当て (再分類) によって行われます。値を 1 つずつ再分類するか、または指定した間隔で値のグループを再分類します。分類によって、ラスタ内の値が変更されます。例えば、野生生物生息環境の分析を行う場合、土地利用の種類を特定の野生生物種に関連させるために、それぞれ異なる種類の土地利用を表すラスタの値を、指定された範囲に変更する必要があります。これによって、森林地帯は、高密度の工業地帯とは異なる値に再分類されます。分類ツールは、分類ラスタ内の値を再分類することによって、分析により適した形でデータを示します。ラスタを再分類する際に、新しいラスタを生成します。分類したラスタを分類したラスタに再分類できます。

断面

ラスタ間の空間関係を特定および分析します。断面ツールを使うと、ラインまたは折れ線に沿ったラスタ イメージのセル値を抽出できます。その値を使用して、Y 軸にセル値、X 軸にラインまたは折れ線が通る距離を示すグラフを描画できます。1 つ以上のラスタ レイヤを覆うマップ レイヤで、MapInfo のライン/折れ線オブジェクトを描画または選択してから、断面機能を使用してラインに沿ったラスタ値を抽出し、垂直プロファイルを構築することができます。

インタラクティブな
見通し

内部可視性を計算し、検査するために使用されます。内部可視性とは、地表において 1 点から別の 1 点を直線で見通すことができ、その間にある地表のあらゆる地形に遮られないことを意味します。このツールを使うと、マップ ウィンドウにある既存のライン オブジェクトからの見通しパスを選択するか、マップ ウィンドウに見通しパスを直接描画することができます。ラスタ上で 2 点を結ぶラインを描画すると、そのラインはさまざまなラスタ セルを通過します。ラインがラスタ セルと交差する場所にポイントが作成されます。次の情報が、ポイントから収集されます。

サーフェイス分析

連続ラスタの勾配、傾斜方位、曲率を計算できます。勾配は「傾き度合い」を表します。つまり、そのセルの値から隣接セルの値への最大変化率です。このツールは、中央セルを囲む 8 個のセルを分析して、各ラスタ セルの度単位の勾配角、または勾配方向を算出します。勾配の方位または方向は、出力ラスタのセル値として保存されます。
傾斜方位は、各セルからその隣接セルへのセル値の、最も急峻な下方向の変化率を表します。傾斜方位は、時計回りに 0 ~ 360 の度単位で測定される傾斜の向きです。0 は北向き、90 は東向き、180 は南向き、270 は西向きを表します。出力ラスタの各セルの値は、コンパス方位の 0 ~ 360 の間になります。

断面ツールは、線またはポリラインから縦断ビューを作成します。右上のグラフは、地図に表示されている線の標高の変化を表しています。

サーフェイス分析
フィルタ

指定したフィルタのカーネルを使用して連続または分類ラスタにフィルタを適用するために使用されます。ラスタは一般的に、行と列にわたって等間隔で並んだデータ値で構成されます。ラスタにフィルタを適用すると、該当ノードとその隣接ノードの関数として、出力ラスタの各ラスタ ノードが計算されます。フィルタ処理で使用する隣接セルのサイズは、フィルタまたはカーネルのサイズによって定義されます。フィルタまたはカーネルは、ラスタ ノードの行列として定義されます。各ノードには一連のフィルタ重みが割り当てられます。フィルタ隣接範囲には、ラスタの中央ノードが必要であるため、フィルタの行と列の数は一般的に奇数となります。フィルタ隣接範囲をラスタ上でシフトさせることで、選択したフィルタ方法に基づいて、出力画像における各ラスタ ノードの新しい値が計算されます。

ボリューム

固定 (水平) 面の上下で特定の高度におけるサーフェスまでのボリューム(体積)を計算するために使用します。2 つのラスタ間のボリューム、または 1 つのラスタと定数の Z 値との間のボリュームを計算できます。ボリュームを計算するには、両方のラスタでサーフェスの Z 値と XY の測定単位が同じである必要があります。Z 単位がプライマリ ラスタで指定されている場合は BandInfo の単位が無視され、指定されていない場合は BandInfo の単位がボリュームの計算時に考慮されます。次のボリューム計算方法をサポートしています。

  • 定数
  • ラスタ間

ユーティリティ

エクスポート

バイナリ ラスタを読み込むことのできない他のソフトウェアで、連続ラスタを使用する場合があります。このような場合は、ラスタ ファイルを一般的な形式にエクスポートすることをお勧めします。エクスポート ツールを使うと、ラスタを MapInfo TAB や ASCII ファイル形式にエクスポートできます。

  • ASCII 形式でエクスポート
  • MapInfo TAB へのエクスポート
  • ESRI ASCII ラスタにエクスポート
イメージのエクスポート

レンダリングしたラスタを特定のズーム レベルで画像として保存したいことがあります。[イメージのエクスポート] ツールを使用すると、作成したマップをイメージファイルとしてエクスポートできます。この画像ファイルは静止画像とはなりません。地理参照情報を含む画像になります。この画像を他のグラフィックス プログラムやプラットフォームで使用できます。

ASCII形式の
インポート

ASCII 形式でエクスポート ツールを使うと、入力ラスタを区切り付き ASCII ファイルにエクスポートして、他のソフトウェア アプリケーションで分析できるようにします。このツールは、各セルの X、Y 座標と Z 値を ASCII テキスト ファイルにエクスポートします。また、MapInfo Pro Advanced は、出力 ASCII ファイルに独自の標準ヘッダーも書き込みます。

イメージのワープ

スキャンした古地図など、一部のラスタには、実世界の座標情報が含まれておらず、配置されている他のデータに合わせて MapInfo Pro に表示できません。このようなラスタを適切な地理的位置に表示するには、まず地理参照を行う必要があります。MapInfo Pro Advanced では、[イメージのワープ] ツールを使用して、ラスタを地理参照できます。地理参照は、ラスタの各ピクセルを実世界の座標にマッピングするプロセスです。ピクセルと実世界の座標間の線形変換を手動で定義することによって実現できます。ほとんどの場合、地上基準点 (GCP) のセットを定義し、GCP を分析することで適切な変換を決定します。地上基準点 (GCP) は、ラスタ内のピクセルの位置と実世界の座標をリンクする座標のペアです。イメージのワープ ツールには、一次変換 (線形) から、地理参照情報があるラスタへの非線形ワープを行う三次変換 (多項式) まで、多くの変換タイプが用意されています。地理参照処理を完了するには、地理参照情報があるラスタの座標系も指定する必要があります。イメージのワープ ツールは、この変換を実行し、MRR や GeoTIFF などのさまざまなサポートされている形式のいずれかで新たに配置されたラスタを出力します。このラスタは、他の処理ツールやソフトウェア パッケージで利用できます。または、このツールで MapInfo 仮想ラスタ (.mvr) を出力することもできます。この場合、MapInfo Pro で表示または使用するときにその場でイメージのワープが実行されます。

仮想ラスタ

実行時にフィールドとバンドに他のラスタ ソースからデータを取得するラスタです。仮想ラスタは、ラスタの構造 (フィールド、バンド、プロパティ) を記録する XML ファイルで記述されます。この XML には、フィールドとバンドに埋め込むラスタ データの取得元になるラスタ ファイルも記録されます。仮想ラスタは、物理的には存在しませんが、動作は本物のラスタ ファイルと似ています。物理ラスタ ファイルと同じ方法で扱えます。仮想ラスタには、次の利点があります。仮想ラスタは、擬似モードと RGB モードのどちらでも表示できます。RGB モードでは、R、G、および B バンドを別々のラスタ ソースにマッピングできます。
仮想ラスタは、複数のファイルに分かれている大きなデータセットを管理するのに便利です。仮想ラスタの実体は、ラスタ フィールドとバンドの構造および入力データ ソースのマッピングが含まれる 1 つの XML ファイルです。ラスタソースは、要求に応じてデータを仮想ラスタ ドライバに提供します。ソースラスタのセル サイズ、ジオメトリ、または投影法に制約はありません。入力ラスタ ソースが複数のフィールドとバンドで構成される場合は、ソース ラスタの目的のフィールドとバンドのインデックスを指定する必要があります。仮想ラスタ ドライバを使えば、実行中に複数の入力データ ソースを使用して目的のラスタを表示することができます。入力データ ソースを処理する必要はありません。ECW や JPEG2000 のようなラスタ ソースを使用する場合、仮想ラスタの利点はさらに大きくなります。というのも、イメージが圧縮されるラスタを処理すると、イメージの品質がさらに低下するからです。これは処理時間の節約にもつながります。

ラスタ作成

MapInfo Pro Advanced ラスターおよび画像データを操作のツール

ヒートマップ

カーネル密度

各セル値は、セルの中心から所定の半径の範囲に存在するすべてのサンプルポイントが寄与する値(カーネル密度関数による加重)の合計

カーネル密度
(積み付け)

各セル値は、セルの中心から所定の半径の範囲に存在するすべてのサンプルポイントが寄与する値(カーネル密度関数による加重と各サンプル位置の件数の積による加重)の合計

サンプル数

各セル値は、セルの中心から一定距離内に存在するすべてのポイント サンプルの数となります。サンプル数ヒートマップは、通常、滑らかではなく、視覚化というよりも分析のために使用されます。各ポイント サンプルは、単一のイベントを表しています。加重サンプル数を計算する場合は、[高度な設定] を使用します。

サンプル密度

各セル値は、ポイント サンプルの検索領域におけるサンプル数として測定された密度です。サンプル密度の出力は滑らかではありません。この方法は、視覚化というよりも分析のために使用されます。各ポイント サンプルは、単一のイベントを表しています。加重サンプル密度を計算する場合は、[高度な設定] を使用します。

高度な設定

このダイアログには、利用できるすべてのオプションが表示されます。これらのオプションを使用して、既に説明したすべてのヒートマップ、およびさらに高度なヒートマップを計算できます。たとえば、[上級者向け] 法を使用すると、加重サンプル数および密度ヒートマップを計算できます。また、サンプルのグループ化などの高度な概念も利用できます。[上級者向け] ダイアログでは、初期のサンプルの選択とデータの条件指定のオプションが表示されるとともに、出力ラスタのジオメトリ、形式、その他のオプションを制御できます。

割り当て

スタンプ法

スタンプ法は、距離補間加重を使用せずにラスタ ノードに値を割り当てる高度な方法です。この方法では、入力データ ソースを単純に読み込み、入力ソースの値をそれらが含まれる出力ラスタ ラスタ ノードに割り当てます。スタンプ法は、規則的な長方形パターンで既に配置されている入力データセット (ラスタを表す ASCII ファイルやポイント ファイルなど) に使用することを目的としており、値を補間し直すことなく、ポイントをそのままラスタに直接変換します。この方法には、ポイントをラスタ ノードに割り当てるための 3 つのオプションがあります。

最近隣内挿法

最近隣内挿法は、データ ポイントが規則的に配置されている場合に使用します。この挿法は厳密な補間法で、データの z レンジを越えた場所には外挿しません。

距離計算法

入力データ フィーチャから各ラスタ ノードまでの距離を出力ラスタに記録するラスタが生成されます。出力ラスタ セル値が最近隣入力フィーチャから検索エンベロープの範囲までになるように制限 (クリップ) する検索距離エンベロープが指定されます。出力ラスタ内では、検索エンベロープの外部にあるすべてのラスタ ノードに null 値が割り当てられます。

内挿法

不規則三角形網(TIN)

一連の入力データ ポイントから規則的なラスタのラスタを生成します。この場合、入力ポイントからドロネー三角形分割を作成し、重なる三角形の 3 つのノードで定義される平面の線形補間によって、ラスタ セルの中心の値が推定されます。ドロネー三角形分割は、各三角形の最小角が最大になるようにし、入力ポイントの凸包を完全に包含する網を生成します。不規則三角形網は、目的のエリアに均等に分散しているデータに最も適しています。ラスタ セル サイズが三角形のサイズ (データ ポイントの間隔) に比べて小さいという通常の条件では、この方法で滑らかなラスタは生成されません。

自然近隣内挿法

入力データ ポイントのボロノイ分割に特有のプロパティを利用して各ラスタ セルの中心点の値を推定します。ボロノイ分割またはボロノイ図は、各入力データ ポイントを囲むポリゴンを、最も近いポイントの中間に境界が成立するように生成します。結果として、ポリゴン リージョン内のどの場所も、そのリージョンで囲まれた入力ポイントに対して、データセット内の他のどのポイントよりも距離が近くなります。また、各ポリゴンは、そのリージョンで囲まれたポイントに対して自然な影響力を行使します。この手法は、ある領域に密集し、それ以外の領域ではまばらなデータや線形の空間分布を持つデータからサーフェス モデルを作成するために使用できます。

逆距離加重法(IDW)

データ ポイントの距離加重平均を使用して、出力ラスタ サーフェスのラスタ セル値を計算します。この方法では、指定した検索範囲内にあるすべての入力サンプル データ ポイントの値の平均から出力サーフェス内の不明のセル値を推定します。

最小曲率法

最小曲率法は、多目的に利用できる高速の補間法であり、滑らかで見栄えの良いサーフェスを生成します。等間隔データ、ライン系データ、ランダム間隔データのいずれにも同じように適しています。この実装の大部分は、Smith と Wessel が記述した手法 (Geophysics 1990) に従っています。補間されたサーフェスは、各データ値を通過する、薄い弾性板のようになります。このサーフェスには、連続する 2 次導関数と、最小化された曲率の 2 乗積分があります。ただし、他のスプライン法と同様に、この方法でも、ソース データの境界を超えるはみ出しや長さ不足が発生する可能性があります。そのような場合は、弾性板の方程式に張力を追加して、部分的に振動を調整できます。この方法では、入力データ値の適用が試みられますが、実際にはそうならないことが多く、生成されるサーフェスと入力データ値の間に不一致が発生することを想定する必要があります。